教育にコーチングを
学校に革命を起こす

株式会社ドラゴン教育革命

お笑い芸人を目指した後、小中学校の教諭として12年間勤めたというユニークな経歴を持つ株式会社ドラゴン教育革命の坂田聖一郎代表。「学校教育にコーチングを」をモットーに、現行の学校教育を壊すことが最終的なビジョンという坂田代表に聞いた。

01

本音を言い合える学校教育に

お笑いの道から転身し、大学院を出て、愛知県豊田市の小中学校教諭になった坂田代表は、11年目に中学3年生の学年主任と進路指導を兼務し、激務の中、教員の働き方を壊したいと思うようになったという。「一斉授業によるティーチングは子供の主体性を伸ばすという目的にかなっていないとずっと思っていました。先生の働き方もおかしいところが多い。僕はたまたま体力があって、メンタルが強かったから大丈夫でしたが、つぶれている教師がたくさんいた。だったら僕が教師の働き方を壊そうと考えました」と退職を決意した。

独立してまず、「教師でも稼げる」「教師を40代で辞めても成功できる」というビジネスモデルを発信したいと考え、常勤講師を続けながら、縁あって声かけされた速読のスクールをオープン。その後、セミナーを受けるなどして独自で学んだコーチング術の講演会活動を始めた。「子供たちだけでなく、大人たちにも自分の本音につながる機会を作ってほしい」と、「学校教育にコーチングを」という言葉をモットーに、プロコーチを育てる目的で2022年に「ままためコーチング塾」をリリースした。

「学校教育は教えるコンテンツが決まっているので、先生方は子供をどう教えるか、を一生懸命考えるが、子供たちは受験や大企業への就職や安定した収入を得るために国語や数学を学んでいて、自ら学びたいと思っている子なんて少数にすぎない。そういった現行の学校教育を壊したい。本音を言い合い、その子がやりたいことをやる学校教育ができればこんなに幸せな世界はない」と語る。

02

子供も大人も自由で楽しめる世界を

坂田代表は「本当に学びたいことを学ぶ場を作りたい。そもそもどうやって生きていきたいの?というところを目標に定められる教育がしたい」と話す。学校教育を内側から変えていきたいという思いよりも、「子供たちには、こんな生き方があるんだ、先生方にはそんな働き方があるんだ、という考え方を外側から働きかけたい。これでいいの?という機運を送りたい」とSNSやYouTubeなどで考えを発信し続けている。

「外側から僕が考えるコーチング術の考え方を入れ込んでいって、最終的には今の学校教育のスタイルを壊すことが目標」という。「現行の学校教育すべてを解体したいわけではない。いい大学に進学して、大企業で働くことを否定するつもりはありませんが、向いていない子供たちも同じように勉強して、働く状況というのは、苦しいだけ。たった一つが正解だと思っているマインドを壊したい」と力説する。

坂田代表は「すべては、子供たちの笑顔のために」というビジョンも持ち続けている。一般社団法人「こどものえがお」の代表理事を務め、「子供たちが『行ってきます!』『ただいま!』『今日も楽しかった!』と言って、気付いたら寝ているような、そういう世界を作りたい。保護者も、子供たちをサポートするというより、自分たちも同じように『私も私で楽しむからあなたたちもあなたたちで楽しみなさい』というように互いに自由にやりたいことをやって楽しんでいる、そんな世界を作りたい」という。

そのためにはコーチングで本音を言葉にできる環境を作ることが重要だと語る。「例えば、子供の本音が学校に行きたくない、だったとしても、それを受け止められる器が今の保護者にはない。自分の本音を言語化するトレーニングをすることが、コーチングの原点なので、それを学んでいれば、『分かった。じゃあ、どうしようか?』と受け止められる」といい、コーチング塾を開校した。

YouTubeやSNSなどでは、あえて強い言葉で本音を発信するときもあり、そこで自分の覚悟を再認識しているという坂田代表。「アンチコメントなどで自分を否定される度に、『相手は強いぞ。それでも自分は続ける覚悟があるのか』と自問自答して気持ちを確かめています。教育界に革命を起こすのは僕です。それは確信を持って言えます」と力を込める。

株式会社ドラゴン教育革命代表取締役

坂田聖一郎

愛知教育大学教育学部を卒業後、東京NSC9期に入学。現「しずる」村上純とコンビを結成。解散後、愛知教育大学大学院に入学。卒業後は正規教員として小学校に勤務し、5年目に中学校へ転勤。教員11年目に退職し、20年4月に「楽読(速読)豊田鴨頭スクール」をオープン。同年7月に株式会社ドラゴン教育革命を設立。

https://www.dragon-edu-revo.com/