患者の生活を支える
在宅で専門的な医療

医療法人社団星の砂

外来診療、在宅介護、リハビリなど総合的な地域包括医療を提供する医療法人社団星の砂の大城堅一理事長。「ねりま西クリニック」では、設備や医師の体制を整え、在宅でも専門性の高い医療を受けられる。大城理事長が目指すこれからの医療とは?

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在宅診療は「人を診る」

外来診療に加え、在宅診療や通所リハビリ、居宅支援事業所など多種多様なニーズに応え地域医療に貢献しているクリニックであり、特に在宅診療・介護分野に注力している。内科だけでなく、外科、整形外科、耳鼻科、眼科、皮膚科、精神科、小児科などの専門医が在籍している。24時間の往診体制、緊急入院の体制の整備、看取り実績など厳しい基準をクリアし、厚生労働省の「機能強化型在宅療養支援診療所」の認可を受けた。大城理事長は在宅診療を始めた当時を、「一般の在宅医のカルテを見ても、病気に対してのアプローチのみで、患者が歩けるのか寝たきりなのか、何が困っているのか、そういった情報が一切なかった。現実的に患者が困っているのは、痛みで動けない、寝れない、飲み込みが悪くて食事が出来ないといった日常生活のことだ。そうした問題を解消することが生活の質を上げることにつながり、有意義に生きることが出来る。病気の診察だけでは対応できない直接的な困りごとにアプローチしたかった。」と振り返る。

元々整形外科医だった大城理事長は、若い頃に無医村で勤務した経験から訪問診療への思いを強めた。「大病院だと、何か特定の分野で頭角を現すことに価値観を見いだしてしまいがちですが、無医村ではそこまで高度な技術を求められることはない。代わりに、患者のことをトータルで診る必要があります。そこにやりがいを感じました。在宅診療も病気だけでなく患者の生活に関わること全てを診る必要があります。地域医療の大切さを改めて実感しています」と説明する。

設備や医師の体制を整え、自宅でも専門性の高い医療を受けられることが同院の強みだ。だが、大城理事長は外来と在宅との違いを「病気を診ることと人を診ることの違い」だという。「クリニックは急性期の治療で、リハビリ病院はリハビリの期間だけ。我々が在宅診療を始めた当初は、そこから先を診る施設が少なかった。末期の方も多くいる在宅診療では、ADL(日常生活機能)が下がらないような対応を日々考えています」と語る。

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充実した生き方を医療でサポートする

診療面では患者の困りごとを解消する包括的な医療で地域医療に貢献したい、という大城理事長だが、経営面では組織作りに注力したいという。医療の質を上げるための技術や知識を身につけられる教育システムと、スタッフのモチベーション向上、給与体系の改善などの課題をクリアすべく、クリニックのブランディングを進めている。さまざまな科のドクターがそろっているのもその一つで、「在宅医療にはマルチに診察することができる医師が必要ですが、複数の科に精通している医師は少ない。専門医を集め、互いに補い合えば、より専門かつ良い医療ができ、ホスピタリティーの向上にもつながっていくと思います。」と説明する。

「今後、医療は生き方の問題になってくる」という大城理事長は「一分一秒長生きさせるのが正義といった時代もありましたが、今は無理な延命をせずに自分で生き方を決める時代になってきている。充実した生き方をしたい、最期を自宅で迎えたい、といった要望に対しては在宅診療など地域医療をサポートする我々のような存在がさらに必要になってくるのではないでしょうか」と語る。今後はさらに守備範囲の広い在宅クリニックを目指し、医療の質でも、マンパワーでも「このエリアだったらねりま西クリニックに任せたい」と選ばれる存在になるのが目標だ。

また、大城理事長は、出身地の沖縄にも外来と訪問診療を行う「中部ゆくいクリニック」を開院している。在宅診療が発展の半ばにある沖縄で、「練馬と同じように沖縄市でも指名されるクリニックになれば」と展望する。「医療を通じて一人一人の生活を支える」をモットーに、外来、在宅、介護を通して、患者と家族の人生のさまざまなシーンをサポートしていく。

医療法人社団星の砂理事長

大城堅一

1966年、沖縄県出身。1991年に浜松医大卒業後、大学病院などの勤務を経て、離島にて無医村での診療を経験。2005年より在宅医療に携わる。医療と介護の融合を目指し、2010年に医療法人社団星の砂を設立。2011年、「ねりま西クリニック」を開院。

https://www.nerimanishi-clinic.com/