患者の笑顔のために
寄り添う医療を提供

健康塾クリニック

自動車メーカーから医師に転身。一風変わった経歴を持つ健康塾クリニックの鳥越勝行院長。患者を笑顔にすることがポリシーだという鳥越院長は「医療は社会貢献。これからの日本を担う若者、現役世代をサポートしたい」と意気込む。

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治療だけでないプラスアルファを

愛知県小牧市にある健康塾クリニックは、2022年10月開院。循環器内科を軸に、内科全般を診る地域の頼れるクリニックだ。鳥越院長は「循環器内科、中でも心臓カテーテルの治療が専門でしたが、僕自身、筋トレが好きで筋肉をつけるために必要な栄養素やPFCバランス、運動量といった知識が豊富だったので、そういったこともアドバイスできるクリニックにしたいと開院を決めました」と振り返る。

鳥越院長は、自動車メーカーから医大に入り直し医師に転身したというユニークな経歴だ。「当時、バブルで仕事が本当に忙しかった。毎日深夜0時過ぎまで残業して、コンピューターのトラブルがあれば呼び出される。兄と弟が医者だったこともあって、機械に呼び出されるくらいなら患者に呼び出される方が社会の役に立つだろうと思った」と語る。

「患者には、とにかく笑顔で帰ってもらいたい」とあって、患者の訴えをしっかりと聞くことを心がけているという。症状だけでなく仕事や学校での悩みを話す患者も多い。「話を聞かないと患者のことは分からない。トータルで元気になってもらうのが目標なのです。病気を治すのは当たり前で、プラスアルファの要素を加えて笑顔になってもらう。だからこそ、メンタル面の話も聞けるだけ聞いてアドバイスしています」という。

鳥越院長は、話を聞くだけでなく、診療後に簡単な手紙を書いて患者に渡している。「薬を変更しました、といった一言程度ですが、それがあれば、高齢者が自宅で家族に『今日は病院で何を診てもらったの?』と聞かれたときにも答えられる。手紙を渡すようになってから、より話をしてくれるようになりました。1人当たりの診療時間も長めに取っています」と語る。

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クリニックは「守ってもらえる場所」

話をしっかりと聞く診察を実践することで、思っていた以上に多くの人がさまざまなことで悩んでいることも実感したという。「税金や社会保障の負担が大きくなり、社会構造もいびつです。これからの若者はどうやって生きていくのだろうと不安を感じています。無理して働いて体調を崩すという若者も多く、そうした人をサポートして元気に社会復帰してもらう。それが医療人としての私の社会貢献だと考えています」と言う。

鳥越院長は、今後も患者の笑顔のために「求めるもの以上のものを返したい」と意気込む。「頭が痛いという患者に頭痛薬を出すのは当たり前。そこから『夜は眠れていますか』といったように、より深いところでコミュニケーションを取っていきたい。踏み込み過ぎると患者が嫌な思いをすることもあるので、恐る恐る一歩入ってみて、反応を見ながら、よりよい関係性を築いていきたい。患者の幸福度を上げれば、自分の幸福度も上がる気がします」と語る。

鳥越院長の今後の目標は「革命です」と力を込める。「患者を笑顔にして幸福度を上げよう、という考えを持つ医師が増えていけば、何か変わるのではないか。そういったクリニックが増えれば、若い人たちも安心するはず。医療ができる社会貢献はいろいろありますが、何かあれば守ってくれる場所があると思えるような居場所。そんなクリニックでありたいですし、この考えを広げていきたい」と力を込める。

院長の訴えで、同院の前にバス停が設置されることになった。「遠方の患者も多く、行政が動いてくれました。小さなことかもしれませんが、そうしたことから皆さんの幸福度を上げていきたい。それが少しずつ積みあがることで日本の幸福度が上がっていくのではないでしょうか。まずは、自分の周りでそれを実践していこうと思っています」と意欲を燃やしている。

健康塾クリニック院長

鳥越勝行

1966年、福岡県出身。東北大学情報工学科を卒業後、トヨタ自動車に入社。その後、名古屋大学医学部に入学。卒業後は、豊田厚生病院など愛知県内での勤務を経て、2022年10月に健康塾クリニックを開院。

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