働く女性を応援する
美容サロンに挑戦

G-JOYFUL LIMITED

海外進出コンサルタント事業を展開する香港法人G-JOYFUL LIMITEDの古山保幸CEOが、「美容サロンから女性の活躍を応援したい」と新たに立ち上げた株式会社G-BROS。「“ありえない”を“当たり前”にする」を使命にしているという古山代表に聞いた。

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女性が“自分ファースト”で仕事ができる場所を

G-BROSは、大阪で飲食店と美容サロンを運営している。飲食店は、元々シンガポールに出店していた業態を日本に逆輸入したが、美容はゼロからのスタートだった。古山代表は「最初は美容サロンを開く予定ではなかった。前職からの知り合いが美容関係の仕事をしていて、たまたま出会った人が美容機器の販売をしていたことが重なって、その機器を試せる場所を作ろうとサロンを運営することになりました」という。
 これまでとは全く違う美容業界に参入したのは「働く女性を応援したい」という思いが強かったからだ。古山代表は「前職で駐在していた香港は、共働きがとても多く、女性の社会進出も進んでいて、当時トップだった私に続く2番手は女性でした。日本で女性が社会進出しやすいビジネスは何かと考えたときに、美容サロンなら応援できるかもしれないと思いました」と語る。

古山代表自身、ビジネスの場に女性がいることで選択肢が増えるという実感があった。「自分が男だからというのもありますが、女性の目線や感性は、僕らが全く思いつかないものがある。それなのに、母親になるとどうしてもその家庭によって優先順位が異なり、今までと同じペースで仕事をしたくてもできないのはもったいないと感じました。環境が変わってもその方の能力をそのまま活かして、仕事ができる場所を作りたいと思いました」と明かす。「女性を応援」をコンセプトに、“motherシリーズ”と銘打った自社製品のハンドクリームを美容サロンで販売し始めた。古山代表は、「香料など、子供の口に入っても大丈夫なように安全性にはかなりこだわりました」と胸を張る。

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ありえないことが当たり前になる世界に

古山代表が事業で大切にしているのは「つながりと広がり」だという。単発で動いている事業のように見えて、実は全てがつながっています。例えば、美容サロンであれば、その中でOEMの商品を作って販売する。飲食であれば、海外ビザ取得サポートの事業につなげて、移住した先のフランチャイズ展開へと、自分の頭の中では始める段階からそのつながりが見えています。これまでの点が線になり、面になっていくイメージです」と語る。

コロナ禍に同社を設立した古山代表は「逆境の時代だからこそ、今はめちゃくちゃ面白い」という。「新型コロナウイルスの影響は確かに大きかった。でもオンラインで物理的な時間短縮ができたというメリットもあり、ビジネス的には戦いやすい環境になってきた。新しい人たちがどんどん力を持ち始めているのもありますが、自由なアイデアを生かしてビジネスができる時代なので、もっと新しい知識を仕入れていきたい」と語る。今後は同社の企業使命である「“ありえない”を“当たり前”にする」世界が来るはずだという。「例えば、バーチャルな世界でしか生きてない人が出てくるなど、体が意味をなさないような『ありえないことが当たり前』になっている時代がやってくるのではないかと思う。そういう時代にあらがわず、その変化に対応できる柔軟性のある会社でありたい」と力を込める。

将来の目標は株式上場することだという古山代表は「上場するには事業が足りない。M&Aで事業を増やすことも選択肢の一つですが、今注力する美容事業が大きくできそうであれば、そこに賭けたいという思いもある。この1、2年は守りを固めながら取捨選択していきたい」と次なる飛躍を望んでいる。

G-JOYFUL LIMITED代表取締役

古山保幸

1977年生まれ。 2001年4月にワタミフードサービス株式会社に入社。同社営業部長などを経て、2007年に和民中国有限公司セントラルキッチン責任者に。2011年に和民中国有限公司董事総経理に就任。人事&営業企画本部長を経て退職し、2014年11月にG-JOYFUL LIMITEDを設立。2020年3月、飲食店や美容サロンを運営する株式会社G-BROSを設立。

https://g-joyful.com/