健康を多角的に提供
究極の医療グループ
オルソグループ
「休息、栄養、運動、手技療法、地域医療」。この5本柱で、病院から介護施設、鍼灸整骨院、レストランなどさまざまな医療・介護サービスを多角的に展開するオルソグループ。鞆浩康会長は、医療・介護だけでなく、栄養やメンタル、睡眠まで健康をトータルでカバーする“究極の医療グループ”として、2025年に「オルソ村」のオープンを目指している。
「休息、栄養、運動、手技療法、地域医療」の5本柱
整形外科医である鞆会長は救命救急に従事していた病院勤務時代、薬や注射などの道具を一切使わずに症状を改善させる手技療法に魅力を感じ、自主的に指圧やカイロプラティック、鍼灸などを勉強していた。だが、一人で全ての技術を得ることは難しく、療法者にもそれぞれ得手不得手があることを実感し、互いに得意な部分を活かした施設があれば、という思いが強くなっていった。
始まりは鍼灸整骨院だったが、患者のニーズに応えるうちに運動療法用のトレーニングジムに訪問介護やリハビリのためのデイサービス。入院施設の必要性から病院も開院した。鞆会長は「医師とさまざまな手技療法者がお互いの知識と技術を共有して、レベルの高い手技療法を提供したかった。整形外科を指す『オルソペディクス(orthopaedics)』の『オルソ』は、単独では『正しい、矯正』という意味があることから、整形外科医として正しい手技療法を提供したい、という意味が込められています」と語る。
多角的に事業を展開していく中で、鞆会長は「設立して10年目くらいのときに、『本当に自分がやりたいことは何だろう』と原点に立ち返ってみたところ、手技療法の先を目指したいと思うようになりました。健康を通じて笑顔と元気になってほしい、そのために何をすべきか、と考え、『休息、栄養、運動、手技療法、地域医療』という五つの分野をトータルで患者に届ける。それが自分のやるべきことだとたどり着きました」と語る。そうして2015年に理念を一新、手技療法グループから「究極の医療グループ」への道を一歩踏み出した。
健康をトータルにサポートする“オルソ村”構想
新たな理念を掲げ、第2ステージへと入った鞆会長は、それを具体化したビジョンマップを作った。「病院、クリニック、鍼灸整骨院、スポーツジム、飲食店、介護施設、農園、睡眠に特化した施設、温泉……。グループとして事業展開したいものを描いたビジョンマップですが、約7年がたった今環境は整いました」といい、医療・介護だけでなく、栄養やメンタル、睡眠まで健康をトータルでカバーする今後「オルソ村」の展開を構想する。
「何をもって村とするか。今はその定義を考えているところです。最低限の条件は、それぞれのユニットに従事するスタッフが横のつながりを意識すること。健康をベースに全部の施設を一つのユニットとして展開することができれば、それは村として成立すると思います」と語る。目標は、2025年にオルソ村を確立し、2035年にはそれを全国に展開。2045年には世界へと発信することだ。
鞆会長は「最近は健康寿命が重視され、健康に対する考え方も多様化しています。技術面の進化と同時に精神的なものも活性化している。この先も医療に関する考え方は大きく変わっていくと思いますが、自分が面白いと感じることで、世の中のためになることを全力で行っていきたい」と将来を見据える。
オルソグループ会長
鞆浩康
1975年、大阪府出身。高知医科大学医学部卒業。岸和田徳洲会病院、大阪市立大学附属病院 整形外科医局等での勤務を経て、手技療法に興味を持ち2004年12月24日にオルソグループを設立。鍼灸整骨院を始め、病院やクリニック、介護施設など多角的に展開する。
https://ortho-g.co.jp/