【大学特集】
地域に向き合う教育を

皇學館大学

1882(明治15)年、伊勢神宮祭主の久邇宮朝彦(くにのみや・あさひこ)親王の命により、神宮の学問所である林崎文庫に創設された「皇學館」を祖とする。皇學館大学は日本で数少ない神職の資格が取得できる神道学科を持つ大学だ。河野訓学長は 伝統を生かしつつ、学生と地域に向き合う教育を目指す と語る。

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神道研究の伝統が源流

皇學館大学は、文学部、教育学部、現代日本社会学部の3学部6学科からなる、歴史ある大学です。本学は伊勢の神宮における長い神道研究の伝統を源流とし、文学部神道学科は4年間で神職階位が取得できる全国でも数少ない学科です。主に、祭祀や神道史を勉強しますが、それ以外にも宗教学の先生から他の宗教についての学習も進められます。神道学科の卒業生の約7割は神社界に進み、その他の学生も一般企業に就職し、さまざまな分野で活躍しています。

また、スポーツにも注力し、駅伝競走部と柔道部を強化指定クラブに、硬式野球部を強化奨励クラブとしています。第6代の皇學館館長の武田千代三郎が「駅伝競走」の名付け親ということもあり、駅伝競走部を力強くサポートをしています。柔道部は、日本古来の武道であり、日本の歴史に根差した道義と学問を学ぶという大学の方針と一致していることから、特に力を入れています。また、硬式野球部は2023年の三重県リーグで春夏と優勝を含む、9連覇を達成するなどの実績を挙げ、東海地区大学野球選手権大会にも出場しています。

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地域と歩み、地域と学ぶ 

私たちの大学は、地域の皆様と共に歩み、地域を学びの場とし、学生が社会のさまざまな世代と交流しながら成長するCLL(Community Learning Labo)活動に力を注いでいます。CLL活動は、キャンパスを飛び出し、伊勢志摩定住自立圏を中心とした三重県内のフィールドで、地域の課題解決を実践的に学ぶプログラムです。このような地域との活動に積極的に参加して、自らの言動に責任を持ち、広い視野と温かい心をもって、学業に励んでもらいたいと考えています。

CLL活動:鳥羽なかまち(仲間ち)で地域活性化に取り組もう!
CLL活動:鳥羽なかまち(仲間ち)で地域活性化に取り組もう!

これからも、大学の発展に向けて頑張りたいと考えています。卒業生が活躍している場で協力しながら、大学の魅力を積極的に発信していきたい。伊勢に位置し、緑に囲まれ、海も近くにあるので、キャンパスの美しさを実際に体感してもらいたいと思います。

皇學館大学学長

河野訓

1957年宮崎県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科印度哲学印度文学専攻博士課程修了。文化庁事務官、非常勤講師等を経て、2000年に皇學館大学へ着任。2019年より現職。

https://www.kogakkan-u.ac.jp/