女性の活躍を広げる
新たな医療への挑戦

医療法人都築会つづきレディスクリニック

産婦人科の医療に診療科目を超えた“掛け合わせ”で、新たな医療に挑戦しているつづきレディスクリニックの吉岡範人院長。医療にとどまらずトライ&エラーを繰り返し、「女性の活躍する場を広げていきたい」という吉岡院長に思いを聞いた。

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既存医療に”掛け合わせ”で新モデルを模索

前院長から継承する形でつづきレディスクリニックの院長に就任した吉岡院長は、1年間はそれまでのものを引き継いでやっていこうとしたが業績が伸びず、新たな産婦人科医療モデルを模索した。吉岡院長は「産婦人科の既存の医療に、女性専門の医療脱毛や、訪問診療を掛け合わせてみました」と語る。

 新しい医療モデルはこれまでの診療科目別の医療体制の殻を破るもので、「既存の医療だけだと、患者さんの症状を改善できないことが多い。検査して異常がなくても、産婦人科の医療にとらわれずにどうするかを考えることが大事。患者さんは症状を改善するために来ているわけですから」と力を込める。

吉岡院長が新しい医療を模索しているのは「医学の道にも多くの可能性や選択肢があり、各々の経験やノウハウを活かした医療モデルを確立し、クリニックの独自性を持ちたいと思ったのがきっかけ」と明かす。「あえて別の道を進んで新たな医療に挑戦したいと思い、いろいろと努力してきました。とはいえ一人で全てを変えることは容易ではないので、それぞれの分野で得意な人を配置して、組織としてレベルアップできればいい」と説明する。

 吉岡院長は、医療を社会生活の助けとなるような分野にも広げようと考え、月経困難症の改善治療をスポーツ選手や受験生、企業の福利厚生につなげていく活動をしている。「カナダに留学した時、日本が世界に比べて月経困難症の理解が浸透していないことを痛感した。社会の理解を深めて女性の活躍する場を広げていきたい」と訴える。

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経営のポイントは「トライ&エラーを繰り返す」

 吉岡院長は、クリニック運営のメソッドは一般企業の経営に通ずるものがあるという。「僕が日々やっていることは『トライ&エラーを繰り返す』ということです。明日の自分は一歩でもいいから今の自分よりも前に出る。そのために何ができるかを常に考える。結局はノウハウではなく、そのマインドを持って自分のゴールを探し続けることが重要。トップダウンでは限界があるので、働いているスタッフにもその考えを持ってもらう必要があり、みんなが改善点を探し続けることでチームが進化して、その時、その場所にフィットし続けることがポイントだと思います」と語り、別のクリニックから相談を受けるかたちで経営のコンサルティングも請け負っている。

吉岡院長は今後について「できればビル1棟建てて、その中に産婦人科や女性専門の皮膚科や内科があって、別の階にはコスメも売っていて、ヘアサロンやマッサージ、占いもある、というようなものを造れたらいいなと思います」と展望している。

医療法人都築会つづきレディスクリニック院長

吉岡範人

1978年、千葉県出身。2003年に聖マリアンナ医科大学を卒業後、同大学の初期臨床研修センターに配属。2005年に同大学の産婦人科教室に入局し、大学院生として臨床と研究に従事。2013年から2年間のカナダ研究留学などを経て、2019年より前院長から引き継ぐかたちでつづきレディスクリニックを継承開業。

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